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デジタル・コンテンツ・クライシス/名言作家養成塾 

ブロック A
 インターネット上は今、無料サービスで溢(あふ)れかえっています。筆者【拾壱】もブログやフリー素材などをレンタルさせて頂いたり、動画共有サイトで貴重な映像を視聴させて頂いたりと、日頃からお世話になりっぱなし…。しかし、もしかするとゲストの皆様も同じ経験をなさったことがあるかもしれませんが、利用しながらも言い知れぬ「違和感」を覚えるときが多々あるのです。それは、配信・提供されている知財の性質にも因(よ)りけりだと思いますが、本当に無料でよいのだろうか…ということ。

 ここには3つの問題が潜在しており、まず一つ目は広告収入でサイトを運営している場合、それは実のところ無料ではないという点(※注 : そもそも、コンテンツに魅力がなければスポンサーは付かないので、そのような運営方針を非難しているわけではありません)。例えるなら、痛税感を薄める間接税のような形でユーザーから料金を徴収しているようなもので、そのこと自体に問題はないように思えても、利用者がコンテンツそのものに対価を直接的に支払わないで済んでしまうという構造は、後述するようにコンテンツ本来の価値を損ないかねないと言えます。

 そのためか、フリー素材に関して言えば、利用規約を守らずに乱暴な扱いをするマナー違反者が後を絶たず、提供者の頭痛の種となっているようです。筋違いの発想かもしれませんが、これが仮に有料だったなら、ユーザーも多少は慎重な行動を取ってくれるのではないかと思うと、完全無料制(有料オプションなし)であることはコンテンツの有難味(ありがたみ)を少なからず減じるなど、必ずしも良い面ばかりではないと言えるのではないでしょうか。

 もちろん、このようなサービス形態は今に始まったものではなく、類例を挙げれば…図書館も税金で運営されつつ、本を無料で貸し出すシステムであり、もはや市民のインフラとして定着しているわけですが、(著作権侵害と公共貸与権の関係など)問題が全くないと言えば嘘になります。そして、これらの事態は作り手の利益だけでなく、実は受け手の利益さえも損なっているかもしれない…となれば、あらゆる人が当事者の社会問題としてクローズアップされてくるのです。

 ご自身の経験を思い起こして頂きたいのですが、やはり多少の個人差はあるものの(無料で)「借りた本」というのは「買った本」に比べて真剣に読まない(読み込まない)傾向があるのではないでしょうか。大事なのは、仮にレンタルであろうが小額であろうが、コンテンツ【商品】への対価を自分で直接支払うということ【行為】であり、それによって作品と真正面から向き合う気持ちになれるのであれば、受け手にとっても有益(有意義)ではないかと思うのです。

 よって、図書館を利用するな…とは申しませんが、経済的な事情がある場合は別として、できる限り誰の著作であろうと心の底から読みたいと思う本は買って(もしくは有料レンタルで)読むことを、筆者【拾壱】はお勧めします。

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ブロック B
 二つ目の問題点は、無料コンテンツの浸透(しんとう)によって有難味が薄れた結果、いつの間にかユーザーの(金銭)感覚が麻痺(まひ)して「有料=傲慢(ごうまん)」というような雰囲気が醸成(じょうせい)されてしまうこと。本来であれば、一生懸命に創ったコンテンツを有料で配付することの方が「当たり前」であるにも拘(かかわ)らず、質の高い(広告収入型)無料コンテンツの「味」を既に覚えているため、その当然の課金システムが許容できなくなってしまうのです。有料コンテンツを傲慢だと感じてしまう傲慢…これを危機と呼ばずして何と呼びましょう。

 無論、(筆者【拾壱】の駄作を含め)有料化に値しないものも数多く現存するでしょうし、無料コンテンツに負けないだけの良質な作品を創って上手に「棲み分け」をすればよい…というのも的を射た意見ではありますが、そんなことが可能なのは一部の天才的なクリエイターくらいのもので、しかも彼らには結局のところ強力なスポンサーからのバックアップも(陰に陽に)加わったりして、実際には誰もが等しく有料化に踏み切れる環境にはないと言えます。

 また、デジタル・コンテンツ特有の問題として単価が安く利幅が薄いことから、広告収入なしの有料コンテンツだけでプロとして生計を立てるのは難しいのが現状でしょう。薄利多売を前提とした相場の料金設定は、無名のクリエイターたちにとって彼らの新規参入を阻(はば)み駆逐(くちく)するための不当廉売(れんばい)システムではないかと思われるほど…。

 さらに、有名な作家さんやクリエイターの方たちにとっても、100円ショップや料金を無闇(むやみ)に均一化する新古書店の台頭などによって「価格」と「価値」の分別(ふんべつ)が付かなくなってきている一部のユーザー諸氏がコンテンツへ接するに当たり、値段が「安い」=「安っぽい」という勘違いをしないとも限らないので、別の意味において危機であるはずなのです。これは、もはや収入(格差)だけの問題のみならず、知財の尊厳に関わる恐るべき事象ではないかと感じずにはいられません。

 加えて、デジタル・コンテンツの入手は「安価」である上に「安易」でもあるため、実物に比べて手間がかからない分だけ余計に違法コピーしやすく、「罪の意識」を感じる機会もないまま一個人が際限なく不法行為へ走ってしまう危険性も高いと言えましょう。

 そして、問題はそれだけに留(とど)まりません。第三に、コンテンツのデジタル化によってサーチエンジンの検索精度が向上したり、ユーザーが自分の興味のある情報だけを自動的に収集できるRSS関連のツールを多用することで、便利になった反面…社会や個人の「ヲタク化=蛸壺(たこつぼ)化」を悪い意味で加速させるかもしれないのです。要するに、知りたいことしか知らない…もしくは知ろうとしない「世事(せじ)や他者に無関心な人たち」が増殖しつつあるのではないかということ。

 ちなみに、実のところ読書(長文)が苦手な筆者【拾壱】が新聞や雑誌を可能な限り読むように努(つと)めているのは、「知りたくもない情報」を知るため…といっても過言ではありません。もちろん、モラリスト(人間学を学ぶ者)として幅広い知識が必要だからということもありますが、新聞は情報の水先案内人とでも申しますか…言うなれば「社会の窓口」であり、鮮度の高い「生きた教科書」であると位置付けているからです。

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ブロック C
 そして、クリエイターの将来を左右する偉大な発明・発案・発想というものは、単体では何の役にも立ちそうにない知識や関連性の低いもの(事例・事象・事物)同士を結びつけることで、爆発的に生じると言うではありませんか。よって、必要な情報だけしか収集しない人というのは、必然的に思考や視野が狭くなり独創性に乏(とぼ)しくならざるを得ないわけです。

 いや、独創性の問題以前に、例えば自分が何となく気に入った音楽を1万曲ダウンロード…といった軽い乗りで、自分の身の回りを流行の商品(コンテンツ)や表面的に好きなものだけで固めていくことの「不気味さ」に、まずもって気付いてほしいと思います。サビの部分がイイ感じで気に入ったから、安価で安易にゲットできるから…曲を買う。この一連の流れの中に、果たして人間らしい「志向性」は存在するのでしょうか。

 きっと、そのような人たちが聴く音楽というのは、失礼ながら芸術作品の鑑賞ではなく、まるでBGMの垂れ流しのようなもので、次々にリリースされる新曲を「聴き捨て」にしていく様(さま)は、シングルCDを購入してカップリング曲に新しい発見をしてみたり、アーティストに愛着を持ってみたりといった感情とは無縁なはず…。

 もちろん、携帯音楽プレーヤーの使用が悪いといっているわけではありませんが、例えば私事(わたくしごと)になりますけれど…筆者【拾壱】なんぞは、CDをオーディオにセットする瞬間を「これから音楽を聴こう!」とするモードへのチェンジに欠かせない所作(しょさ)と思って大切にしているくらいです。

 そのような工程さえも省(はぶ)いて、ワンタッチで音楽が無造作に流れてしまう操作手順の一体どこに、「心性」介在できるのでしょうか。レコードからカセットテープ、そしてCDへと音楽の記録媒体がシフトしていくときほどの論争は巻き起こっていないようですが、実はそれ以上の一大事が「CDもしくはMDからHDへの移行」には随伴(ずいはん)していると思えてなりません。

 音楽の件に限らず、便利さのみを追求する文明の利器「諸刃(もろは)の剣」であることは、自明の理なのですから…。ユビキタスだとかウェアラブルだとか、そのような響きだけキャッチーな商品が「人間らしい生活」のグランドデザインなしで導入されていくことを筆者【拾壱】は少し大袈裟(おおげさ)に危惧(きぐ)しつつ、それが人類を精神的に退化させるような事態を招かず杞憂(きゆう)で終わることを切に願っています。

 何だか自称・講師とはいえ、当コラムでの主張と当サイト内の運営手法の間に若干(じゃっかん)の食い違いがあったり、デジタル化のメリットについては殆(ほとん)ど触れていなかったりと、ご都合主義的な内容になってしまったかもしれませんが…その点は何卒(なにとぞ)ご容赦くださいませ。

 いずれにせよ、名言や格言を含むアフォリズムは「過去の著作権が切れた偉人の作品集を無料で閲覧するもの」という懐古(かいこ)趣味的な(?)世間のイメージを覆(くつがえ)し、引け目なく晴れ晴れと有料コンテンツを商業ベースに乗せられるような名言(銘言)作家やアーティストが現れてくれることを信じて、今後もサイト運営を続けていく所存ですので、ご愛顧(あいこ)のほど宜(よろ)しくお願い申し上げます。【完】

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≪筆者・講師≫
H・N :拾壱(じゅういち)
性別 :男(♂)

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