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人を殺してもいい理由?/名言作家養成塾 

ブロック A
 最近、よく書店などで「人を殺してはいけない理由」といった表題を冠(かん)した人文科学系の類書が所狭しと陳列されているのを見かけますが、そもそも筆者【拾壱】は、この手の問いに答える必要性はないと思っています。例によって、物臭(ものぐさ)ゆえにそれらの書籍を購読したわけではないので、内容(模範回答)を批判したり、識者の皆様の裏をかいて奇を衒(てら)った反論をするつもりなど毛頭ありません。ただ単純に、『設問』からして腑に落ちないと感じているわけで…。

 なぜなら、この問いは率直に申し上げて、本来なら「人を殺してもいい理由」という形をとるべきだからです。もはや、何をか言わんや…立証あるいは挙証責任は、「殺される(殺されたくない)側」にではなく、「殺す(殺したい)側」にあるべきだとは思いませんか?

 つまり、元々(もともと)この問いは人を殺したい側が(殺害行為を正当化するために)発したものなのですから、殺してはいけない理由という消極的なレベルに留まらず、殺してもいい理由という積極的なレベルで答えなければ、「実際に」殺していいことにはならないのです。換言すると、人を殺したいと思っている奴は「殺してはいけない理由」の証明を他人(殺害対象・被害者・識者など)に押し付けるのではなく、何よりもまず「殺してもいい理由」を自問自答して自前で用意しやがれ!…ということ。

 殺したいと思っているのは貴様(加害者)なのだから、人を殺したいとか殺されたいとか思っていない側に答える義務も謂(いわ)れもないのは、理の当然。ただ、残念なことに(?)誰がどう答えを捻出(ねんしゅつ)しようとしても、結局その試みは失敗に終わるでしょう。なぜなら、人を殺してもいい普遍的な理由なんて、どこを探しても見つかりっこないのですから。

 よって、殺される(殺されたくない)側の人たちは、仮に「殺してはいけない理由」が提示できなくても、うろたえたり恐れたりする必要などありません。それ以上に、殺す(殺したい)側が「殺してもいい理由」を調達できない限り、(無差別)殺人の正当化はできないという真実に胸を張り、堂々としていればよいのです。そして、一般論や総論だけでなく、おそらく個別の殺人(各論)においても、人が人を殺すのは「理由」に拠(よ)るものではないはず…。

≫≫ 以下のブロック(↓)に続く


ブロック B
 語弊(ごへい)があるかもしれませんが、最終的には「情動」という勢いによって…ではないでしょうか。例えば、路上で足を踏まれたことを「理由」に相手を殺すような事件があったとしても、それは実のところ最後の「引き金」にすぎず、足を踏まれる前に気分を害する事が立て続けにあったりして、その経緯から(特に殺意のないまま)怒りに任せて殺してしまったのかもしれません。なので、足を踏まれたくらいで人を殺すなんて酷(ひど)い!…というような解釈や判断は、早計に過ぎると思います。

 つまり、そう考えると…人を殺してもいい「理由」が仮に用意できたとしても、実際の行動に移す「スイッチ」が入らなければ殺害へ至ることはないのです。そして、「殺したい」→「殺してやる」というスイッチが入るのは、憤怒(ふんぬ)や憎悪の蓄積とその爆発であったり、自尊心や愛の欠如によるものだったりします。

 とりわけ後者は、それが内側に向かうとき「死にたい」という自殺に変形する可能性があるため、別の意味で要注意かもしれません。殺意が外側に向かう他殺と、内側に向かう自殺…どちらも全く同根(どうこん)とまでは言い切れませんが、少なくとも類似した事象であることは間違いないでしょう。

 さて、少しだけ論点がズレてしまいましたが、これ以上テーマが細分化すると、ただでさえ現段階より深く掘り下げられそうな性質の内容だというのに(コラムでは)収拾がつかなくなりそうなので、取り急ぎ結論に移りたいと思います。すなわち、「人を殺してはいけない理由」なんて、証明する価値も必要性も極めて低い「見せかけのアポリア(難問)」にすぎない…ということ。他に付け加えるべき点もあるでしょうが、とりあえず不届きな愚問を一蹴(いっしゅう)できたところで、都合よく幕引きとさせて頂きます。【完】

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